私は学習塾を経営しているのですが、以下のようなご家庭のお子さんは、追跡調査をすると高校受験や大学受験などであまりいい学校に行けていない傾向にあります。
それは…
ひとつの塾に腰を据えることができず、しかも何の相談もなく急に塾を変える
です。
どこかの塾に預ければ、絶対に安心という塾は絶対にありません。
どの塾も、どのカリキュラムも、メリットとデメリットがあり、我が子にどれを与えようかをしっかり考えている保護者の方は、じっくりと腰を据えて塾に通わせますし、急に塾を変えるということもありません。
まず、塾を決める際に、
お友だちが通っているから僕(私)も行きたい!と言うから
何かやらせないとまずいかも…
という視点で塾を検討するなんて、塾側から言わせるともっての外です!
我が子に何が必要なのか、足りないところを補強すべきなのか、逆によく出来ることを伸ばしてあげるべきなのか、通わせる理由を明確にしましょう。
その上で、口コミがいい塾がたまたまお友だちも通っているところだったという結果論であればいいのですが、その場合でも、何をしに行くのか、しっかりと子供に意識させてください。
勉強しに行っているのか遊びに行っているのか、分からない状況になり、費用対効果が薄れます。
授業は「聞いている振り」になり、宿題は「書いてあればやったことになる」と、頭で咀嚼しないまま時期だけが過ぎていく状態になります。
次に「何かやらせないとまずいかも…」と思っている保護者の方は、塾に行かせていることで安心して、お子さんの学業面を若干放置気味になっている方が多いです。
お金を払っていることで満足してしまっているパターンですね。
塾には、それぞれ方向性というものがあります。
学校の授業についていけるようにする補習塾、進学時に受験対策を行う進学塾、基礎学力をより高めるための塾。
一番、我が子に必要なのはどれなのか、何ができて何が苦手なのかをよく見極めて塾に行かせましょう。
そして、我が子の苦手なこと、学校で上手くできなかったことを、塾の先生に相談しましょう。
方向性が違い、授業では扱えない内容だとしても、それなりのアドバイスをしてくれるはずです。
(少なくとも私はそうしています。)
最もヤバイなぁ~と思うのは、入塾テストを受けたら合格したので、来月からそちらに通わせますと言って急に辞めるご家庭。
どこの塾も商売ですから、実は学力が足りなくても、「頑張れば上のクラスに行けますよ!大丈夫です!!」と言います。
私も、このパターンで何人もの生徒を送り出しましたが、受験をしても合格できなかったり、正直、かけたお金の割にはその程度の学校?という残念な結果に終わっている方がほとんどです。
もちろん、偏差値が全てではありません。
東大を卒業していても、全く仕事ができず、社会人として非常に問題がある人もたくさん見てきました。
ただ、大人の私たちと違い、子どもが子どもでいられる時間は短く、過ぎ去ればあっという間です。
その貴重な時間を、どう過ごさせてあげるか。
勉強も、お友だちと遊ぶことも、スポーツなどの習い事をすることも、全部大切です。
その子にとっては時間を、親にとっては教育費を、どうバランスよく使うか。
それをしっかり考えているご家庭は、塾との連携も密接で、お子さんは本当に学力の伸びがいいですよ!