褒めて育てると言われるようになってどのくらい経ったのでしょうか?
少なくとも私が小学生の頃(40年前)は、褒めて育てるは主流じゃありませんでした。
親に怒られ教師に怒られ、心が痛い思いをして物事を学んで行く。
そういう風潮の中で育ったので、自己肯定感をつけるのが非常に難しかったです。
今は、自衛隊ですら褒めて育てているんですよ!
全てのスキルにおいて、褒められた方が早く良く見につくというのは、科学的に証明されているからです。
ここまでのお話は皆さんのご承知の通りですよね。
でも、一度も子どもを叱ることなく子育てができた人はいないことでしょう。
また、叱られないまま育ったという人がいた場合、何かかとんでもないことを知らずにいるんじゃないか?と心配にもなります。
子どもを叱らざるを得ないシチュエーションはあって当然です。
しかし皆さまが勘違いしていらっしゃるのは、叱ると怒るの違いです。
叱るのではなく、怒るをやっているとしたら、それはちょっとまずいと思いますよ!
叱るというのは、何かを理解してもらうために指導として行うもの。
怒るというのは、感情をぶつけるためのもので、相手のために行う行為ではありません。
「何やってんのっ!」
「この間も同じこと言ったのにどうしてできないのっ!」
こんな言い方をしていませんか?
宿題をしない
翌日の準備をしない
洗濯物を所定の場所に置かない
靴を揃えない
子どもを怒りたくなるシーンは日常の中に山のようにあります。
その時のご自分の気持ちを振り返ってみてください。
イライラから、その感情のままに言葉を発していませんか?
それは、躾や教育ではなく、ただの保護者のストレス発散行為でしかありません。
叱り方はしっかり考えましょう。
絶対に守って欲しいのは、感情で行わないということ。
どうしてできないのか、理由を聞いてあげること。
どうしてしなきゃいけないのか、理由を説明すること。
難しく考えずに、自分がされたら嫌だなと思う言い方ややり方をしないだけです。
シンプルに考えてください。
毎日のことなので、1日1回子どもを怒った場合、1年で365回怒られることになります。
親の感情による罵声をこんなに浴びた子どもが、卑屈にならないはずがありません。
怒るのではなく、叱る。
そしてできるだけ、叱る回数も減らしたいものです。
子どもは一度にいくつもの事を覚えておくことができません。
大人の私たちですら、一度にいろいろな指示を受けると、そのうちいくつかを忘れたりしますよね?
まだ脳が成長過程の子どもは、なお一層、覚えておくことができないということを理解してください。
なので、叱りたいっ!と思っても、2回に1回はごくんと飲み込んでください。
叱られる数が少なければ、一つ一つの指示をしっかりと受け止めてくれるはずです。
今日から子どもの叱り方を見直してみてくださいね。